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部下のやる気を引き出す話の聴き方・伝え方

投稿日:2018年11月5日 更新日:

部下のやる気を引き出す・・・初めてマネジメントをする人にとって部下を持つことは少なからず不安なこともあると思います。

私もサラリーマンとして部下を初めて持った時は緊張したものです。最初はOJTとして新入社員の女性を担当しました。数年後、リーダーとして女性を4名マネジメントすることにもなります。

女性のマネジメントに偏っているかもしれないですが、上司として部下のやる気を引き出すために試行錯誤しながら良い人間関係を構築することができたと思っています。

今回は、部下のやる気を引き出すマネジメント方法の中で私が実践して本当に役に立った内容を紹介していきます。

1、部下のやる気を引き出すための心の持ち方

私が最初に失敗したなと思ったのが部下との信頼関係の築き方です。私の勝手なイメージで上司と部下の概念を固めてしまっていたのが原因です。

上司は偉くて、部下は偉くない、とか。上司は熟練していて、部下は未熟などです。そのため部下は私が管理して成長を促してあげなくてはいけないと思い込んでいたのですね。

結果的にそのような心の持ち方では健全な信頼関係を構築することはできずに、一時期一人で勝手に右往左往するだけでした。

少しずつ、部下との人間関係が良くなってきたのは自分の心の持ち方を変えた時からでした。

(1)部下のやる気を引き出すための心の持ち方

まず最初に意識したのが「部下は自分が何かを教えるべき未熟な存在」という勘違いから「部下は何も変える必要はなく今のままでも十分必要なものは持っている存在」と考え方を変えたところから始まります。

→未熟な部下として関わってしまうと相手のやる気を奪う

部下を未熟だと思ってしまうと、意識せずに勝手に相手に対して何かが足りないというところから関わってしまいます。私にはそんなつもりがないのに、部下は私とコミュニケーションを取る度に「あなたは未熟ですよ」と言われているように感じさせているのです。

直接的にこのような良い方はせずとも、言葉の節々にこのようなニュアンスが気づかない内に態度や言い回しに入ってくるのです。部下からするとたまったものではありません。

→部下はすでに完璧な存在として関わるとやる気が引き出せる

ここで大切なことは未熟な部下としてではなく、一人の人間として関わることです。部下はすでに必要なものはすでにそろっていて、私たちの役割はそれを引き出すきっかけになること、やる気を引き出すための媒介になることだと改めて考え直すのです。

一人の完璧な人間として部下と関わると何が起きたかというと、目に見えて部下がやる気になって行動するようになりました。きっと、私の言葉や行動などの関わり方が部下を承認して大切に扱うように変わったからだと思います。確かに、そのように考え方を変えてから心穏やかに部下とコミュニケーションを取れている自分がいました。

(2)部下のやる気を引き出す行動

部下のやる気を今よりもっと引き出すことはできないかなと思っていた時に福島正伸さんのメンタリング・マネジメントに関する研修に参加しました。

その時に部下のやる気を引き出すために納得したのが最高のマネジメントは自分がいるだけで部下がやる気で満ち溢れるという考え方です。

これは何かテクニックややり方で部下のやる気を引き出すというよりも、自分の存在自体が部下のやる気につながるという究極の方法と言えそうです。

具体的には「見本」と「信頼」と「支援」の三つの柱を中心に紹介されています。詳しい内容はメンタリング・マネジメントという書籍も出ているので参考にしてもらえればと思います。

この本は福島さんの本にしては小難しく書いてあるような気がしますが、何度も何度も読むうちに本当のマネジメントに関する奥深さを感じさせてくれます。

2、部下のやる気を引き出すためのコミュニケーション

次に部下のやる気をグングン引き出すことのできるコミュニケーション方法を紹介しておきたいと思います。

私自身が部下だった頃の気づきがコミュニケーションに大きな違いをもたらしたお話は「上手にコミュニケーションを取るために気をつけるべきたった一つの方法」をご覧ください。

次に私が上司という立場になった時に、本当に効果的だったと思うコミュニケーション方法を共有させていただきますね。

(1)部下が目指しているもの以上の世界観を見てやる気を引き出す

部下のやる気を引き出すコミュニケーション方法として声を大にして伝えたいことが部下の世界を、部下よりも大きな世界観で見てあげるということです。

言葉で表現するのがとても難しいのですが、私が転職をした後に尊敬する方からの関わられ方がこれです。尊敬する先輩は会うだけで、すごく元気になるし、どんどんやる気を引き出してくれる体験がありました。

その時は理由がわからなかったのですが、後になって考えてみると先輩は私以上に私の未来を明るく充実した前向きなものとして見てくれていたのだなと思います。

それからは、私も部下に対しては部下以上の可能性を見るように関わるようにしています。具体的にどんなイメージなのか紹介させていただきますね。

→常に部下を承認してやる気を引き出す

承認するって何?みたいな感じかもしれません。特に褒めるとか、おせじを言うとかそういう次元のお話ではありません。

部下の存在そのものを認めてあげるところからスタートします。そういう意味では、先にお話した。部下を不十分な人間と見るのではなく、すでに必要なものはすでに揃っている十分な人間として関わることも承認するスタート地点だと言えます。

承認をすることで、部下は安心感をえます。人と一緒にいることに対して心が満たされるので高いパフォーマンスを発揮できるのです。ここに存在して良いんだ!という感覚が人間にとって凄いパワーになるんですよね。

相手を承認するってことはテクニックではないので、言葉で説明するのが非常にしにくいです。あえて言うならこちらがありとあらゆる表現方法を使って部下の存在にOKを出してあげること、というわけです。

話す内容や、話し方。表情や目線、うなずき方や手振りなどの体の使い方。そして上司である私たちが、部下と一緒に働けること、部下と同じ空間にいれることについて本当に感謝と感動で満たされている状態が必要というわけです。

これを一つの目標にしてみてはどうでしょうか。福島正伸さんも書籍の中で毎日仕事で感動して涙を流すということを話していました。確かこの本です。

→部下が見ている世界をさらに高いレベルに引き上げる

本当に部下を承認することができると、次に不思議なことが起きます。部下の見ている世界を感じはじめることができるのです。

超能力とかではなくて、自分に相手を受け入れる感覚が開くからなのだと思いますが部下がどんな世界観でものを見ているのか感度が高まるような感覚です。

確かに他人ですからまったく同じ考えを持つとか、完璧に理解することは不可能です。ただし、「この人はこういう風に考えているかもしれないなぁ」という選択肢が100通りあったのが、「この人はこういう風に考えているかもしれない」という選択肢が5通りぐらいになる感覚で、その精度も高いという状態です。

その状態から次に行うことは、相手の世界観をさらに高い次元から関わってあげるということです。非常に抽象的な言葉が続いてわかりにくいと思うのですが、相手の持っている世界観がなんとなく掴めてくると、例えば「仕事のやりがいは何?」みたいなコミュニケーションがあった時に部下は色々と話してくれます。

すると、話している最中の部下がどんな感情で、どんな苦しみを持っていて、その上で仕事のやりがいについてこう思っているということが聞こえてくるので、話す言葉以上のことが理解できます。率直に感じたことを部下に伝えてあげると部下は自分が話した言葉以上のことを理解してくれているということですごく信頼関係が強いものになります。

(2)「未来記憶」を使って部下と関わることでやる気を引き出す

池田貴将さんの書籍の中で未来記憶というお話が出てきます。これは人の記憶を「過去記憶」と「未来記憶」に分けていて、人がパワフルに行動するには「未来記憶」が大切だということを教えてくれる本です。

私はこの未来記憶というのは部下のやる気を引き出すことにも有効だと思っています。

→過去記憶の量が多いと新しいことに挑戦できなくなる

未来記憶の対比として過去記憶というものがありますが、過去記憶というのは過去の体験です。過去記憶が強いと人間は失敗を避ける生き物ですから失敗しないような行動しか取らなくなります。

新しいことに挑戦することが恐怖なので自分ができることしかしなくなってしまうのです。それに対して未来記憶は自分の未来からくるやりたいことに対する記憶です。過去には飛び込み営業を失敗してしまったけど、飛び込み営業を続けていけば必ず数件は成約につながるはず!といった類の考え方です。

→部下の未来記憶を多くしてあげてやる気を引き出す!

性格によるかもしれませんが、人間は失敗を恐る生き物ですから普通にしていたら過去記憶の量が多くなってしまうのは仕方ありません。

意識的に部下の未来記憶を多くするアプローチをすることで、部下のやる気を引き出すことができるようになるのです。

そのために常に部下の未来記憶を見続けること。言い換えれば部下の可能性を見続けることです。

普通なら上司には仕事上の責任がありますから、チーム全体に対してリスクヘッジすることはある意味で当たり前です。でも、「この部下は過去に何度も目標を達成していないから今月もきっと目標を達成しないんだろうな」「依頼をしても時間通りに質の高い成果物を出せない部下だから難しい仕事は任せないでおこう」というようにリスクヘッジばかりしていたら、不十分な部下として関わっているのと同じことです。

部下からしたら直接的に何か言われるわけではありませんが、態度や行動によってダメのレッテルを貼られているようなものでやる気が出てくるような関わり方とは言えません。

上司に必要な態度は、部下の本当の声に耳をすませることです。何をやりたいのか?どんなことにやり甲斐を持っているのか?どんな人になりたいのか?そうした本当の声を元に、部下が例え過去記憶にまみれていたとしても常に上司は未来記憶として可能性から関わり続けることがやる気を引き出すには必要なことなのです。

3、「部下のやる気を引き出す」のまとめ

部下のやる気を引き出すには上司の態度が大切です。もっと大きな話をすれば上司の人間力次第と言えるでしょう。だからこそ部下を持つということは自分の人間力を鍛える良い機会と言えるかもしれませんね。

部下を承認して信頼を土台とした人間関係を築くこと。そして、常に未来記憶から部下と関わることです。仕事をしていれば、どうしても失敗することや、やさぐれることだってあります。部下がそんなダークサイドに落ちている時にも、常に部下の目標とするあるべき姿を未来記憶として指し示して上げることです。私も完璧にできているわけではないので、いつも意識して行動しています。

●組織としてのコミュニケーション力を底上げするには研修が有効です。「研修でコミュニケーション能力を上げるには自前研修?外部研修?」の記事でノウハウを紹介しているのでぜひご覧ください。

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