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今年一年間を俯瞰して未来を読み解く!『日本の論点2019〜20(大前研一)』

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毎年年末になると大前研一さんの日本の論点という本が出版されます。この本を書店でみることで、もう一年が終わるんだなというのをしみじみ感じるようにもなりました。

『日本の論点2019〜20』は大前研一さんがプレジデント誌で連載している「日本のカラクリ」をベースに加筆・修正してまとめたものです。この一年の日本や世界の動きを整理すると同時に、来年一年間を読み解くための参考になる情報がたくさんあります。

(1)国を「経営する」という観点が完全に抜けている日本

新聞やニュースをしっかり見ていればわかると思うが日本の債務残高は1087兆円だという。国の収入は税金なわけですが、それを上回る出費が毎年日本の借金を雪だるま式に増やしています。

大前研一さんは、この債務を返済していくには二つの方法しかないと言っています。

  1. 増税をして国の歳入を増やすこと。単純計算で消費税を25%ぐらいにしないと日本の借金は減らない。
  2. 歳出を抑えること。税収の範囲内の歳出に抑えることができれば、とりあえず出血が止まる。

日本は歳入と歳出の達成目標をしっかりと立て、そのプロセスも論理的に明示しなくてはいけない。一般企業の経営では当たり前のことを、国を経営するという観点で考え直さなければいけないのではないかと思います。

→ドイツにならう解雇者を再教育という道

大前研一さんは20世紀の延長線上に21世紀の反映はないと言います。

ドイツはシュレーダー政権時代の03年に「アジェンダ2010」という10年をターゲットにした大胆な構造改革プログラムを打ち出した。

ドイツは経済が低迷していた理由の一つに、硬直化した雇用環境にあるとして社員を解雇しやすくしました。

ただ解雇しやすいだけなら改悪ですが、すごいのは解雇された人材は国が責任を持って再教育するということです。

雇用が守られていることに安心しきっている人材は、ある意味でぬるま湯の中で新しい時代に合わせて自分を変化させるという方は少ないのではないでしょうか。

企業が解雇しやすくなることで、働いている人は危機感を持って価値ある人材であるために切磋琢磨し続けなくてはいけません。

たとえ解雇されたとしても、国が責任を持って時代に求められる技術や能力を教育してくれるわけですから最低限の保証が教育・能力に担保されるわけです。

(2)世の中が休みの時に仕事をして、世の中が仕事の時に休みをとる

日本人の有給消化率は世界と比べても低いと言います。その代わり祝日が多いとは言われますが、休みの取り方としては大きな休みをとって何かをするなんてことは少ないです。

私は大前研一さんのこの本を読んで「世の中が休みの時に仕事をして、世の中が仕事の時に休みをとる」ということを決めました。

そのための方法論として、オーナーシップが大切だと言います。

・自分が今の仕事のオーナーだという気持ちで関わる。

・自分で仕事をマネージできるようになると同時に会社からは仕事を任せて安心という評価も得られる。

(3)不動産購入は2022年まで待った方が良いかもしれない

私自身そろそろマイホームでも購入しようかと思っていた矢先でしたので、大前研一さんの考える日本の不動産に関する知見がとても参考になりました。

住宅用地の供給は今度さらに緩む。よく言われるのは「2022年問題」。30年間、農林漁業に使うことを義務付けられた生産緑地の営農義務が22年に解除される。つまり、宅地に転用できるようになるのだ。

日本の空き家率が上がるという問題がありながら、住宅用地の供給がさらに増えることで将来私たちは不動産が無くて困るなんてことは少ないかもしれない。

都心にアクセスの良い場所へ住宅がたくさん共有され、空き家も増えていくわけなので今後急激に不動産の相場が上がるとは考えにくいということなのです。

その点も踏まえて人生最大の借金までにして不動産を購入するべきかどか、賃貸で事足りるかどうかを吟味した方が良さそうです。

自分のライフスタイルや理想とする在り方などを再検討して

(4)『日本の論点2019〜20』の目次を紹介

→日本人の本年と建前

・世界で一目おかれるビジネスマンの教養
・世界最低レベルの休暇意識
・安倍政権の「働き方改革」が日本企業をダメにする
・今は持ち家よりも賃貸が賢明
・ブラックマンデーは何度でも起きる
・「築地」の再開発には海外マネーを入れろ
・世界で進む「EVシフト」それでもトヨタが勝つ方法
・物申せない空気の中の「ポスト安倍」にもっとも近い男は誰か
・完全に詰んでいる安倍政権のウルトラCは拉致問題!?
・「服を買う必要がない」
・大阪の衰退は1970年に開催された「万博」から始まった

→ディールの表裏

・中国の最新事業「STEM人材」年とはなんだ!?
・米国人がトランプ大統領の異常さに慣れた理由
・中国やロシアが北朝鮮の非核化を歓迎した理由
・拉致問題は眼中になし
・トランプ大統領が金正恩委員長に携帯電話番号を教えたワケ
・独裁の基盤を確立した習近平体制の「末路」
・92歳が首相に返り咲くマレーシアの「危機」
・Facebook問題再考

まとめ

一年に一度必ず読む本として大前研一さんの「日本の論点」は価値ある一冊だと思います。

私が普段興味を示さない分野にまで網羅されていて、新しい発見はいくつかあります。特に家計に関することや、不動産に関することは最近考えることも多く大変参考になりました。

<必ず実施すること>

(1)家計についても一年間の収入と支出の目標を立てる。それを達成するための行動目標も明確にする。

(2)不動産の購入は2022年ぐらいまでは待つ。まずは賃貸で貯蓄をしながら理想のライフスタイルに合わせて不動産の購入・賃貸の選択肢を決める。

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